相場は、トレンド状態の時 と もみ合い状態の時 が交互に訪れる。
値動きを確認した後にエントリーすると、すぐに値動きが終わった頃で、もみ合い状態になっていることが多い。
エントリーのタイミングが遅く、損切りのタイミングが遅いと、パーフェクトPPPなのにぜんぜん利益がでないことも多い。
早くエントリーしていれば少なからず利益が乗ってくる場面でも、動いてからエントリーすると最初から最後までマイナス続きになっていたりする。
結局、損切りすることになったとしても、「打診買い」「試し買い」として、一歩早くエントリーしていた方が損失額が低くなることが多いので、遅れてエントリーするのは かえってデメリットが多いことになる。
それでも、きちんと上下どちらかにきちんと抜けてから、遅れてからエントリーした方がよい(かもしれない)場面は、「もみ合い状態からの上抜け・下抜け」の場面である。
株の場合、ザラ場で5分足や15分足を見ることができる人は早くエントリーできるかもしれないけれども、そうでない人は、終値を確認してからエントリーするのが賢明である。
さて、「もみ合い状態からの上抜け・下抜け」の場面を狙うには、短期・中期・長期の移動平均線の密集状態を確認するのが簡単だけれども、それと併せて、ボリンジャーバンドの上下幅が極限まで小さくなっていること、というシグナルが出ていると、より確実である。
ボリンジャーバンド幅を数値で表したのが、「BB Width Ratio」と呼ばれる指標で、中心線である 20MA の価格に対するバンド幅の割合を示している。
たとえば、日経平均株価の20日移動平均線の値が 20,000円の時に、バンド幅が 1,000円の場合、5% という数値になる。
直近の高値と安値の間が数百円の狭いレンジ範囲内で、上か下に揺れ動いている状態なので、上下どちらかに動き出せば、大きく飛び跳ねることが予想できる。
日経平均先物チャートで見てみれば、一目瞭然である。
ボリンジャーバンド幅が狭くなっている状態の後に、+2σまたは-2σのバンドを突き破る陽線または陰線が出たのを皮切りに、勢いのあるトレンドが発生することが多い。
トレーダーの中には、そのような「価格が大きく飛び跳ねる時だけしかトレードしない」という人もいるくらいである。
私が以前読んだ本で、えつこさんという人が書いた「 待つFX」という本で、「BB Width Ratio」と「ADX」が同時に上昇する時だけを待ってトレードする方法が紹介されていた。
ポイント・アンド・フィギュア・チャートを使う人も、価格が大きく飛び跳ねる時だけを狙うのが基本である。
ボリンジャーバンドを入れたチャートを見ている人は、バンド幅の振幅を目で確認することができる。
バンド幅が狭い状態が長く続いている銘柄ばかりを抽出して、毎日チャートとシグナルを確認し、ブレイクするまで待ち続けるというスタイルのトレードは、なかなか有望かもしれない。
「BBW(Bollinger Band Width Ratio) が10%未満」という条件で抽出した銘柄をチャートギャラリーの銘柄リストに登録して、毎日確認するだけでいいのだから、簡単だ。
その期間が長ければ長いほど、見込み利益は大きくなることが期待できるので、日足BBWだけでなく、週足BBWで抽出すると、良い銘柄が出てきそうだ。
そういう時は、価格が大きく動き始めた後に遅れて入ったとしても、勢いがあるので、失敗は少ないと思う。
本当かどうか?は、実際のデータを見て自分で納得した方がよいので、チャートで確認してみることをお勧めしたい。
過去30年くらいの日経平均株価の分析データを公開するので、EXCEL等で開いて、各種シグナルとの関係を分析してもらえればと思う。
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